冬のソロキャンプ。スノーピークのアメニティドームSとペンタを重ねて前室を広げてのんびりとしていた頃、突然とやつは現れた。
そう、かつてドラゴンボールでみたあれだ。あのサイヤ人が乗って地球に来る瞬間にそっくりだった。まさかソロキャンプをしているしかもこんな片田舎にやつが襲来してくると思いもよらなかった。
目的は何か?このテントか?いやそんなはずはない。しかし、遠くの夜空に明らかにサイヤ人らしきのが絶対乗っているであろう宇宙船が映っている。おそらくではあるが、私が対峙したところでひとたまりもないだろうし、現に酒によっぱらいかけのしどろもどろのおっさんでは戦闘力は一桁あれば良いだろう。
願わくば私は無視されて、別の何かの目的でこの地を目指していることを祈りたい。しかしながら、どうも変だ。カメラレンズ越しから見る風景にはあのおぞましい宇宙船がこちらへ襲来中なのだが、現実の夜空を見上げるとそのかけらも見えない。
私は眠りについた。願わくば夢の世界でありたいと思いつつ・・・。